台風が近づくと観たくなってきます!~「台風クラブ」(相米慎二)

相米慎二の作品といえば、薬師丸ひろ子の「翔んだカップル」や「セーラー服と機関銃」が有名でした。分かりやすい物語です。演技指導などの厳しさは出演者が口をそろえて言うぐらいの徹底ぶりでした。

「台風クラブ」のストーリーは台風です、と書きましたが、もう、むちゃくちゃです。舞台は実際の学校を使いました。エキストラも在校生に頼んだようです。ただ、その近辺では放映すらされなかったと言われています。

生徒に悪い影響があると判断したのでしょう。台風が近づいてきて、それに合わせて思春期真っ只中の出演者が暴れ回ります。しかし、そこには儚さのようなものさえ浮かんでくるようです。なぜなら、台風が過ぎ去れば、すべては終わるのですから。

その後、工藤夕貴は海外へと出て行きました。ジム・ジャームッシュ監督「ミステリー・トレイン」は「台風クラブ」のわずか4年後です。アイドル的な売り方を自ら嫌がったのでしょう。

相米慎二は「お引越し」や湯本香樹実の小説「夏の庭 The Friends」を映画化するなど精力的に活動していましたが、21世紀に入った年に亡くなりました。

未来は予測できません。それは永遠に思春期がないことと似ています。そんなことをぼんやりと感じている方にはオススメの映画です。