村上春樹デビュー作の映画化!~「風の歌を聴け」(大森一樹)

おそらく低予算でつくられたはずですが、キャストもイイです。僕の役は小林薫、女は真行寺君枝、鼠はヒカシューの巻上公一、ジェイズ・バーのジェイ役はサックス奏者の坂田明。文句ありません。特に真行寺君枝は完全にイメージ通りです。

物語としては「風の歌を聴け」を忠実に再現しているのではなく、村上春樹の次作「1973年のピンボール」や、その2作にも出てこない高速バスなどが使われています。映像はまるでフランス映画を思わせるような感じです。村上春樹の世界には合っているかもしれません。

その後、村上春樹の映画化は、山川直人監督が「パン屋襲撃」など2本を、市川準が「トニー滝谷」をしたりしました。おそらく、日本だけでなく海外からも、かなりのオファーが来ていたと想像できます。

そして、2010年「ノルウェイの森」を、「青いパパイヤの香り」「夏至」などで独特の映像美を制作していたトラン・アン・ユン監督が撮りました。賛否両論ありましたね。まあ、あれだけ売れた小説なのでしかたがありません。

「風の歌を聴け」には初期の村上春樹が描かれていました。クールで洋画の香りがしますが、どこまでも邦画です。そのアンバランスさが、たまらなく映画好きに評判がいいのかもしれませんね。