邦画にも独自の美学を貫いた名作がありました

「Wの悲劇」は夏樹静子の小説が元になっています。ただし、小説と映画では、かなり異なっているのが特徴です。簡単に説明をします。小説のストーリーが映画では劇中劇になっていました。つまり、同じタイトルですが、まったく内容は違います。

夏樹静子の小説は推理小説ファンならすぐに分かるようにエラリー・クイーンが書いた「Xの悲劇」「Yの悲劇」「Zの悲劇」へのオマージュです。ただのオマージュではなく「W」がウーマンを意味しているところが、さすがですね。

映画「Wの悲劇」は薬師丸ひろ子自身が歌った主題歌もヒットしました。この主題歌、よくタイトルを間違えられます。正確には「Woman “Wの悲劇”より」です。そう、ここでウーマンを使っています。作詞が松本隆、作曲がユーミン。すごいコンビの名曲です。

また、映画にも劇中劇があります。この演出をしているのが蜷川幸雄です。しかも、この劇団の看板女優は三田佳子という豪華さ。その中にあって埋もれていない薬師丸ひろ子の偉大さが分かります。

その後の薬師丸ひろ子がどのように女優の道をたどっていったかは書きません。「Wの悲劇」が転機になったことは事実でしょう。角川映画の見る目が正しかったということです。

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